飼い猫の話を中心に、漫画だの小説だの日常の話も少々。
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「武士の一分」観て来ました。
2006年12月01日 (金) | 編集 |
ichibun


完成したばかりの映画館で観て参りました!初日に観る事が出来たのは偶然でしたので、本当にラッキーな事でした。出来れば初日に観たかったんです。色んな感想を楽しむためにも。平日一回目の上映に加え、正式オープンは4日な施設での上映だった割に後部席はほぼ埋まっておりましてちょっと驚き。客層も老夫婦が多くてなんだか嬉しい気分でした。

さて、感想です。ネタバレも含みますので、詳しくは別枠に書きますが、とても良い映画でした。無駄な登場人物が一人もいない。その一人一人の出番は少なくとも、その背景にその人の暮らしを感じ取られる。そんな作品でした。


全体的に無駄も隙もない展開で、流石巨匠と呼ばれるだけある!と感じました。演出がね、凄く良かったです。お毒見のシーンは全部同じアングルから撮られているんですが、それが新之丞が毒にあたったシーンに妙な緊迫感を与えていたような気がします。

前半の、自分の今の仕事(お毒見役)にやりがいを感じられなくて、将来的には道場を開きたいと夢を語る辺りのほのぼのした感じから、毒にあたってからの展開の差がなんだか切なくて、自害しようとする新之丞と、それを涙ながらに止める加世のシーンが前半のほんわかした二人を見てただけに凄く切なくて泣けてしまいました(早いだろ

目が見えなくなってから、なんて言うんですか新之丞が居る部屋への襖がね、結界と言いますか…壁みたく感じました。加世が島田と会ってからは特に。閉じられた襖の向こうにいる新之丞が映っている訳ではないのに、気配を感じてなんだか怖かったですね。加世視点で話を観ていたからかも知れません。ですから、離縁を言い渡されるシーンなんか特に、怖かったですよ。「そんな冷たい目で…」との台詞通りに冷たい目でございました。見えてないから尚心の奥まで見透かされてしまったかのような怖さ。そんなのを感じました。

そんなシリアスなムードを緩和してくれる徳平には本当に救われました。彼のシーンはほとんど「クスッ」とさせてくれます。その動きだけで(背中だけでも)クスリとさせるのは凄い!と思いましたよ。新之丞の側に彼がいてくれて本当に良かった。同じように場を和ませてくれたのは叔母の以寧でしょうか(笑)彼女のシーンは本当に良かった!あんな親戚、何処の家庭にでもいるいる!って感じ。子供の首根っこ持って去って行くシーンが大好きです。笑うと言えば、新之丞が毒にあたって倒れた時に、お上が慌ててご飯吐き出すシーンで何故か笑ってしまいました「旦那様の一大事ん時に笑ってどうする!」と自分を叱咤したんですが、なんかコミカルなんですもの、あのお殿様。憎めないなぁ…。蚊にまみれて控える新之丞に「大義」の一言だけかよ!とも思ったけど、それすら憎めない。家臣も皆そんな感じでしたね。「ボケていると思ってたが…」みたいな台詞から察するに。

仇討ちを決心してからの展開はこっちまで体中に力が入ってしまいました。師匠とのシーンが凄く緊迫感ありましたな。惜しむらくは、原作での「羽虫を気配を察して叩き落とす」シーンが無かった事かなぁ…。このシーンをどう映像化するんだろうと楽しみにしてただけにちょっと残念だった。仇討ちを決心してからの時間が映画の方が短かったようなので、そのせいなのかな。そのシーンがあった方が、盲目の新之丞が勝つって事にもっとリアリティを持てたような気がするんだけど。

そして、最後のシーン。これは本当に良かった。徳平で笑わせておいて、そこに行くか!って感じで。本当に嬉しかったよ。あの二人は寄り添い合っているのが一番似合うもの。

色んな世代の方に観て頂きたい映画でございました。そんなに派手な訳でも華麗な訳でもないけれど、しみじみとした良い作品だと思います。古き良き時代を肌身に感じられます。過酷でもあるんですけどね(樋口さんの死とか)。あの時代に生きたいとも思わないんですけどね(笑)

俳優陣について。

笹野さん、本当に素晴らしい俳優さんです。立っているだけで徳平のキャラクターが把握出来るなんて凄いです。そして檀れいさん。美しいです。彼女の美しさが物語の要所要所で引き立ちます。そして、この方声も美しい。これ、重要です。立ち居振る舞いも美しく、これは島田が心乱されるのも仕方ないのでは…。と思ってしまった程。

そして、木村くん。思った以上に、本当に見事でした。そこに居たのは紛れも無く「三村新之丞」でした。あなたの一分、確かに受け取りましたよ。背筋がスッと伸びた座り方が美しかったです。着物の背中の美しさにも見惚れました(特に背中から腰にかけてのライン)。山田監督が仰った「過酷な運命だからこそ、この夫婦は美しくなければいけない」の意味が良く分かりました。美しい二人だからこそ、微笑ましい場面では本当に心がほっこりしてくるし、哀しいシーンでは泣けて来る。最後にまた一緒に寄り添えた姿が本当に嬉しくてまた泣けてくる。

こんな良作に巡り会えて本当に良かった。木村くんが出て無かったら触れる事のない世界でした。「2046」もそうだったけど。木村くんを通して私も色んな世界を堪能出来て嬉しいです。今度三部作他の二作も見てみようと思います。

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